先輩移住者紹介~兼重 駿也さん~

(  5年間の民間企業経験を経て、公務員に転職。転職の経緯、今とこれからに迫る。)

移住者だからこそ感じるものを大切にしたい

兼重 駿也さん 20代 福岡県からIターン
長門市役所 社会人枠採用

どうして転職を考えるようになりましたか?

山口県防府市出身で、防府天満宮の近くで生まれました。地元の大学を卒業後、民間企業(建設業)に就職し、福岡や広島で働いていました。仕事自体はやりがいもありましたが、俗にいう転勤族で、上司を見ていると、単身赴任で土日家にいない。転勤の範囲も広い。そういう状況を目にしてきて、子どもができたタイミングで転職を考えるようになりました。
転職先を考えるうえで、重要視したのは、「家族との時間をもっと持ちたい」ということでした。オンオフしっかりしているところが良くて、プラス山口県に帰りたい!ただ、わがままですが、生まれ育った防府にすぐに帰ろうとは思いませんでした。

長門市役所を選んだ理由は?

公務員をやってみたい。と思っていたので、山口県内の市区町村のホームページを見て、社会人枠採用を探しました。仕事をしながらの転職活動だったので、いくつも受けるのは大変だと思い、一つだけに絞ろうと決め、活動する中で目に留まったのが長門市でした。長門市はなんだかやってることが面白いな!と感じたのが理由です。観光に力を入れていたり、一般企業の2代目3代目の若い人たちが幅広い分野でまちづくりに貢献していることを知って惹かれました。あとは、私の祖父母が防府で銭湯をやっていた影響で、温泉好きなので、長門市は温泉がたくさんあっていいなって!

ダメもとで受験したら、ご縁があって今に至ります。すぐに転職したいとは思っていなかったので、縁がなければそのまま前職に残っていたと思います。

▲2020年にリニューアルした長門湯本温泉街など観光にも力を入れている長門市
▲お気に入りの油谷湾温泉

奥様の反応はどうでしたか?

一次試験の合格通知がくるまで、私が転職活動をしていることは妻には言っていませんでした。第一声は「なんで縁もゆかりもない、長門?」だったと思います。でも基本は転勤がない仕事だし、妻も県内出身なので、山口帰れるからいいでしょって、お互い納得?してもらいました(笑)。

今はどんな仕事をされていますか?

農林水産課に配属され、ため池や中山間事業、農業用施設維持管理などを担当しています。デスクワークが基本ですが、現場に出て地元の人と話をすることも多いです。市内に同じ苗字の方が数人いらっしゃるようで、よく親族の人かと間違われますが、「長門のことを何も知らないんで色々教えてください」というスタンスで入ると、皆さん色々と教えてくれます。
パソコンに向かって仕事をしている時間も大事ですが、現場に足を運んで、このまちのことを知ること、地元の人と話をすることが好きなので、もっと地域の人の声を聞きながら、それを業務に生かすことができればいいなと思っています。

民間時代とのギャップですが、市役所に入ってみて感じたのは、予算があっての仕事だと感じる部分が多いです。民間は多少リスクを背負ってでも、目先の利益を求めに行くこともありましたが、今はそういったことがないので、最初の頃は落ち着かなかったです。
あとは、これまで企業としか仕事をしたことがなかったので、求められるものに対していかに1.1で返すか、0.1を企業としてどのようにして生み出すか。そういうことに情熱を注いで仕事をしていました。忙しくてしんどくてもそれを上回る達成感を求めて仕事をしたように思います。今の仕事でもそういった思いを持ちながら頑張りたいと思っています。この4月からは市役所職員として滋賀県に出向し、2年間学ぶことになりました。パワーアップして帰ってきたいと思います!

これから必要になってくることは?

シビックプライドを高め、仕事に対するモチベーションを上げていくことが必要だと感じています。周囲は地元出身者がほとんどなので、ふるさとのために頑張っている人が多いように思えます。

求められること以上の結果や前に出る原動力をどうやって作っていくか。市外出身の職員も人も増えているので思うので、研修の中で、まちのことや地域を知るような機会を設けることも必要かなと思っています。長門市民にとっては、当たり前のことも、私からすれば新鮮なことも多いので、知ることで地域への愛着を増やして、 自分自身が地域の構成員であると自覚し、さらにまちを良い場所にしていこうとする「意志」を持って仕事をすることがこれから大切になってくると思います。

仕事のストレス解消方法は?

毎日、同期と一緒に昼ご飯食べているのですが、一番のストレス解消になっています。本当に良い同期に恵まれました。もしこの仕事が嫌になったり、次のこと考えたりしたときに、一番の壁になるのは同期の仲間たちだと思います。
同期との繋がりがあるから頑張れているのは間違いないですし、いろいろな部署の人がいるので、どんな仕事をしているのか聞くだけでも勉強になります。異動もあるので、同期がたくさんいるというのは本当に心強いです。
ほかには、仕事終わりに時々フットサルをしています。市役所には色々な部活?があり、入庁してすぐの頃は、バドミントンやバレーなどやってみましたが、学生時代ずっとサッカーをしていたこともあり、フットサルに落ち着きました。

▲市役所4階交流ロビーで仲間たちと過ごす昼休みのひと時
▲仕事終わりに先輩上司や仲間とフットサルに行くのが楽しみ

長門市での暮らしはどうですか?

もともと転勤族で、夫婦ともに住んだことのない土地に行くのは慣れていましたが、地方に行くのは初めてだったので、買い物や病院は大丈夫かな?という不安はありました。住み始めてすぐの頃は、夜間静かなことにギャップを感じましたが、すぐに慣れました。買い物に困るとか、夜中に病院がどこも診てくれるところがないといったことはなく、生活する分に不便はありません。ただ山口県はどこも同じとは思いますが、車がないと困ります。

逆に、都会では得られないような時間を多く持てていると思います。ちょっと行けば海・山があって。特に海は本当に綺麗だなと感じることが多いです。透き通っていて、青さが違う。妻とも「この海の綺麗さは富海(とのみ・防府市)には無いよね」ってよく話します。

▲長門総合病院 隣接して応急診療所も整備されているので安心
▲市役所から車で5分のところにあるビーチ 只ノ浜海水浴場

長門市の子育て環境はどうですか?

福岡で子供が生まれたわけではないので、比較はできないのですが、子どもと市内に出かけると、たくさんの人が声をかけてくれます。
子どもがいま1歳半で、スーパーの中を歩かせていると、言うこと聞かなくて追いかけることもあるのですが、お店で買い物している人たちからの歓迎度がすごくて!知らないおじいちゃんが両手を広げて「おいで~」って歓迎してくれたこともありました。アットホーム感があって、すごくいいです!肩身の狭い思いをして生きていかなくていいんだろうなって思えます。

子どもの遊び場、交流環境でいえば、「子育て支援センター」です。縁もゆかりもない場所に移り住んだので、妻も不安が大きかったと思うのですが、支援センターに行けば、同年代の子どもがいるママ友同士の繋がりを作ることができて、そこで子育て情報の交換をしたり、旦那の愚痴を言い合ったりして、ストレス発散して帰ってきてくれていると思います(笑)。長門市の支援センターは日曜日以外毎日どこかが空いており、センターの数も多いので、自分のお気に入りの場所を選んで行けることも強みですよね。長門市内にある道の駅「センザキッチン」に併設されている「長門おもちゃ美術館」に行くことも多く、幼少期からプラスチックではなく、木のおもちゃに触れ合える、木で作られた空間で楽しめることはとてもいいなと思います。子どもの遊び場はたくさんあるなという印象です。

▲木の温もり溢れるおもちゃ美術館は子どももお気に入り
▲長門市内には7つの子育て支援センターがあります

仕事以外での地域との付き合い方

住まいは不動産会社で探して、アパートで暮らしています。長門市の中でも中心部に住んでいるので、割と入れ替わりが多いように感じます。理想は仕事以外の部分でもっと地域と関わる機会があると良いのですが、回覧板などで地域のイベントや行事予定が回ってきても、自分から一人で行く勇気はないのが実情です。子どもが保育園に通い始めたら、そういった繋がりも生まれてくるのかなと思っているので、これから仕事以外の部分でも地域や人とつながる機会を設けていけていきたいです。

長門市に移住を検討されている方へ

縁もゆかりもない場所に移住するのは勇気がいることだと思います。一方で、地方だからこそ体験できること、感じられるものがこのまちにはたくさんあります。もし興味を持ってくださったのなら、一度移住支援員の皆さんに気軽に相談してみてください。このまちを知り、好きになってもらえると嬉しいです。長門市が移住候補地の一つになれば幸せます。

▲同期の仲間たちも移住組がたくさん!待ってま~す^0^